ひとことで「木造」といっても、現在では様々な工法の住宅がつくられています。特に近年は、木材を接着剤で貼り固めた集成材や、細い木材をパネルで固めてゆく工法が積極的に採用される傾向にあります。そうしたなかにあって私たちは、伝統的なモジュールである厚さ4寸(12cm)の、無垢(むく)の木材を組み上げてゆく工法をご提案しています。
その理由は、永い伝統に裏づけられた耐久性です。家は膨大なエネルギーと費用をかけてつくられます。そうしてつくられる住まいだからこそ、末永い使用に耐える義務があります。しかし残念なことに、これまでの住宅政策は施工性の高い、しかし耐久性の不明瞭な新建材による家づくりを推奨してきました。その結果、新築してから20年でガタがきて、30年後には建て替えるといったことを繰り返してきたのです。
森から伐採し製材された無垢の木は、充分に乾燥させた状態で使いはじめれば、むしろその強度を増してゆくと言われています。大切なのは「適材適所」、木材の選び方と使い方です。わたしたちは、宮崎県産の「飫肥(おび)杉」をつかった家づくりをご提案しています。
飫肥(おび)杉の特徴は、油分(樹脂)を多く含んでいることです。そのことによって吸水性が低く、湿気に強いとされてきました。歴史的には造船用の材木としても使われた経緯があり、こと沖縄の気候環境のなかで耐久性の高い木造の住まいを建てるには最適の木材であると考えます。
また、この木材を機械加工することで、精度と品質を安定させています。家の骨組みは、住まいが完成してしまうとほとんど見えなくなってしまいます。しかしこの見えない部分が、家の寿命を決めているのです。ですから建て主さんたちには家を建てる前に、この骨組み(構造)の見学を勧めています。私たちがつくる家の骨組みは、建て主さんたちはもちろん、専門の職人さんたちが見ても「太い!」と驚かれます。厚さ4寸(12cm) の飫肥(おび)杉こそ、私たちがご提案する「木の家」づくりの柱なのです。
| 1.私たちのこだわり | 2.シロアリ対策 | 3.防火対策 | 4.丈夫で長持ち |